[クールに秘めた情熱あり 神戸尊]
いつもスーツ・レザージャケット・レザーロングコートとクールでスマートな神戸 尊(かんべ たける)。周りに対しての振る舞いはもちろん、女性に対しての振る舞いも、瞬時に判断できる世渡り上手。女性が関わるときの扱いは、右京が神戸に任せたほどです。
<人物像>
負けず嫌いでプライドが高い。しかし、記憶力が高く洞察力があり、頭の回転は速い!刑事でありながら「死体・血」が苦手。常飲しているのはミネラルウォーター。ラムネが大好きな大河内と仲が良く、よく勘違いされる。それを受けて、二人のシャワールームでのシーンがあったほど。クールなイメージが強いが、秘めた情熱と人情あり。スーっと入ってきていつのまにか周りになじんでしまう。
<特命係での活躍>
特命係では特に自分から何をするということは、始めはありませんでした。それもそのはず、任務があって特命に異動になったからです。でもさすがでした、いざとなれば知識と経験で、自分の身を盾にしながら犯人を説得したり、あれこれと事件の見解を言ってみたり。わずらわしいと思われるような神戸の「なぜ?どうして?」がきっかけで、右京はホームズのごとく事件を解決していく。本当にホームズとワトソンを見ているよう。神戸ワトソンの一つひとつの質問や疑問に、右京ホームズが丁寧に答えながら、次から次へと行動する。
まさしくこれが特命の姿なのではないかと、杉下右京の魅力をも思う存分引き出していました。
<右京との出会い>
神戸は、半年と言う期限付きで「特命係」への異動が決まる。「庁内S」(内部スパイ)として、杉下右京が警察に必要な人物かどうかを、報告をするよう言われる。名目上は左遷。面食らう神戸。出勤初日、右京は不在だった。角田課長から、独自捜査のために居ないのだと聞き、後を追います。肩透かしをくらった神戸ですが、やっと会えて挨拶をしたものの、、、
右京の反応は冷たく、突き放され、プライドの高い神戸は「うーーー!!」とはがゆくなるが、ついて歩く。
邪魔だけはしないようにと言われた時には、かなりイライラしていましたね。でも、このイライラは誰もが初めて右京に会った時に抱く感情。
やはり初対面は、嫌な・苦手な・遠慮したいと敬遠される印象なのですね。
ところが右京の捜査の進め方、物の見方に興味を持ち、イライラは消えていきます。ここから2人の相棒のストーリーが始まるのです。まさしく、ホームズとワトソンを想像させる始まりでした。
<最後の事件>
実際の最後の事件はシーズン10の19話「罪と罰」でした。しかし、シーズン10で卒業が決まっていたこともあり、やはり1話「贖罪」(しょくざい)はフラグでした。「贖罪」では、ある人物が「神戸尊を許さない」という遺言書を残して、自殺をします。人物は「城戸 充」で、城戸は事件の容疑者となったとき、神戸に助けを求めていました。しかし神戸は、突き放します。間違ったことをしていなければ、必ず容疑は晴れると伝えます。そういいながら、裁判で神戸は検察側の証人でした。
城戸の自白(実は強要されていた)があったと聞き、警察は間違っていないのだと、証言をします。これだけが決定的な理由ではありませんが、城戸は有罪となり服役。
ここからが驚きの展開。城戸は出所した足で、当時の事件現場へ行き、遺言を残し自殺してしまうのです!これがオープニング?!と見ていたこっちがびっくり。城戸は冤罪だし、神戸は自分の偽証を認めたり、
衝撃的なシーズンの幕開けでした。
始まりが衝撃的なら、終わりも衝撃的。シーズン10の最終話では、片山雛子(木村佳乃)が出ていましたがあえて触れません。ごめんなさい。だって、神戸尊が相棒ですから。
クローン人間を巡る殺人事件「罪と罰」が最後の事件です。1話が「贖罪」、最終話が「罪と罰」これは何かあるでしょ!
事件はクローン人間を否定する兄を、妹(茜)が殺してしまいます。茜はクローン人間を身ごもっていました。出産間近だったこともあり、茜の母親が身代わりに出頭。この母親がクローン人間の産みの親なのです。もちろん、犯人は茜だと真実を突き止めます。
しかし、神戸は暴走し、右京に選択を迫ります。ここです!後にも先にもありません。杉下右京が、自分の信念をそして、想いを曲げたのは。ここは、文字ではなくぜひDVDでチェック!!
「君に殺人をさせるわけにはいかなじゃないですか」って、右京は神戸が何もしないことを知っていながらも、自分を曲げたのは、後にも先にも神戸尊のときだけです。しつこいようですが、ホームズとワトソン。
残念ながらお腹の子は、外の世界を見ることはありませんでした。
<右京と神戸>
神戸は、大河内に異動を申し出ます。右京の大事にしているものを踏みにじった自分は、特命係にいる資格がないと。ところが神戸を待っていたのは、右京の意外な言葉でした。ここから長いので、瞬きは今のうちに!右京曰く
『神を怒らせてでも再生させてまで会いたいのは「城戸充」ですね。もはや償うすべのない罪に、君が苦しんでいたのは知っています。そんな十字架を背負っているからこそ君は、常に正しくあろうとしてきたのだと思います。
しかし「先の罪(城戸)」と「今回の罪(茜)」と決定的に違うのは、先の罪を後悔し、償おうともがいているのに対し、今回の罪はもしほんとうに犯していたとしても、君はおそらく後悔することも悔いることもなかったということです。
君はそれが正しいとして罪を犯そうとした。心情的には君の訴えは分かります。しかし、』
神戸が口を開き『罪は罪。犯した罪を償わなければならない』
右京はさらに続けます。
『断じてそう思っているのに、君を説得できなかった。これは僕の罪なのでしょうね』
『僕は君を追い出すつもりはない。そもそも資格なんてものはない』
あー、大河内さん、右京さんに言ったのねー!!
この長いセリフには、神戸尊をギューっと受け止める気持ちが詰まっていました。みんながなにかしらの罪を抱き、罰を受けているなんて、思いもしなかったし。
熱くなりすぎました。。。
結局、神戸は官房長付きと異動になります。この黒幕の話はまた今度。
神戸尊は、本当に異動でこれから縁のある人となっていきます。
たぶんね。
ほんとに楽しみですね。
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