ドラマ相棒 元旦SP シーズン９第１０話（２０１１年）の感想（ネタバレあり）

相棒元旦スペシャル　シーズン９第１０話　聖戦

２０１０年といえば、バンクーバー五輪があった年です。モスクワでの地下鉄爆破テロ・チリでの落盤３３人全員が救出。聖戦というドラマの内容とかぶるような、出来事はありませんでしたが。、

オリンピックはある意味「聖戦」だなと、無理やりなこじつけをした私です（笑）

 

＜あらすじ＞

富田寿子が公園から一軒の家を、双眼鏡で覗いている。視線の先は「織原」という男の家。織原がベッドに座った時に寿子は「プレゼント」と爆破スイッチを押した。織原の部屋は爆破し、男は亡くなった。

犯人は寿子だと、当初から確信していた右京・神戸。

捕まらないと自信満々の寿子と、特命係との戦いが始まる。

＜女優二人のの演技が光る＞

ゲスト出演の富田寿子を演じた、南果歩。亡くなった織原の妻の役を演じた、白石美帆。

２人の演技には圧倒されました。何より、南果歩の危機迫る演技には、正直引き込まれました。しかも、喜怒哀楽の表現がすごい！元旦スペシャルの内容によっては、時間の流れが速かったり遅かったりするのですが、今回は早く感じました。

女優２人の演技に引き込まれたからかも。オープニングの狂気と殺意のこもった「プレゼント」の一言には鳥肌が立ちました。

＜富田寿子の息子・広人への想い＞

殺害を覚悟し計画を実行するまでの経緯を見ていたら、泣けてきました。涙腺がもろい私に、このストーリーは反則！！と思うくらい切なかったし、泣きました。心臓が弱かった息子が大きくなり、野球部に入り、順調に育ちこれからってときに、いじめで引きこもりに。

いじめは本当に論外！！いじめた側は何も感じず、楽しいとかネタにして過ごすのでしょうが、いじめられた側はそうはいかないのです。心に傷を持ち、精神的に病気になる人もいれば、自ら命を絶つ人もいる。その人の人生を狂わせてしまうものです。

その時点で、いじめられた側の子供・支えている家族に殺意があってもおかしくないのです。自分の自由がなくなり、人生を狂わせた相手はのうのうと生きているのですから。絶対にいじめはだめです！！おっと、話がそれすぎた。。。

息子の広人は、病気・いじめを乗り越えて「就職」という一歩を踏み出しました。初めての給料で、母親の寿子へのプレゼントの口紅にメッセージカードを添えて。。。これが遺品になってしまったのです。広人はバイクにひかれ亡くなります。

「今までごめんね、お母さん」と言って仕事を頑張っていた広人を失った気持ちは、想像もつかないほどです。

旦那は出て行って、のちにガンだと知る。ファミレスで働き始めたが、パッとせず誰からも認められていない。何もかもが自分の手元から失われていくような感覚の中、広人を殺した相手を憎む気持ちが芽生える。

寿子は勤務先で、息子を殺した相手に怒られる。これが殺意となり決意に。。。

しかし女というものは怖い。執念は人を変えるのだと思ってしまいましたよー。

復讐のためなら何でもする。というか、そこまでするか？！というくらいの用意周到さ。相手の家に侵入し、盗聴器を仕掛けてその性能に、喜び・楽しむ。

爆弾を作ることに没頭し、興奮。

人生にハリが出て、服のセンスが変わり雑誌の読者モデルになったり。でもその源が「復讐」って。切なすぎますね。

＜寿子の復讐の相手＞

オープニングで殺害された男は、織原。広人をバイクでひいて死なせた人です。織原は、知人の勧めでコカインを使用した直後に事故を起こした。

織原の妻・夏実と娘と家庭を築いていたが、娘と織原は血がつながっていなかった。夏実は織原と出会ったとき、麻薬と借金と子育てで、身も心も疲れきっていた。

そんな夏実を支えて家族となったのだ。しかも、織原は、自分が犯した罪を告白していた。コカインで自分の人生も、広人の人生も狂わせたことの自責の念はずっとあった。

だからこそ、夏実を助けなんとかしようと思ったのだと思う。

しかし、そんなことは寿子は知らず、復讐へと身を投じたのです。

それにしても、夏実は夏実で妊娠しているのに、無茶ぶりするし。。。最後には「これが私の復讐」って、復讐に走りすぎ！！

＜事件は解決している＞

オープニングで犯人はわかっているし、寿子と右京の対決でした。右京は神戸と衝突しちゃうし。

公園にあったビスケットと、寿子の家にあったビスケットが同じだとか、家の中に証拠が残らないように家の中を模様替えしているとか、そんなことはどうでもいいわけで（誤解のないように。。。そこの着目点の大事だとはおもうのですが）

右京：どんなゲームにも終わりはあります

寿子：馬鹿にしないで。ゲームだと思っていない。戦いよ、聖なる戦い。

右京：それを自白と受け取っても・・・

寿子：証拠を。だから杉下さん、言っているのよ。頑張って。

と高笑いする寿子！くぅ～～っ！！ですよ！本当に！！演技だとわかっていても、ムカつくーーー！！寿子と右京の間には、見えない火花がバチバチでした。結果、もちろん右京が復讐を終わらせましたが、本当に終わらせたのは、夏実かと。

あー、女と女の聖戦ってこと？！

＜ロケ地＞

・織原の部屋を爆破したときにいた公園・・・都立桜ヶ丘公園　ゆうひの丘　多摩市連光寺５丁目

・寿子の勤務先・・・フライングガーデン　流出前ヶ崎店　千葉県流山市前ヶ崎

・寿子が家族で訪れた公園・・・府中の森公園　府中市浅開町１丁目

・織原が食事をしていた場所（寿子が尾行した）・・・肉そば家　フクロウ　西新宿区４丁目

・大英興業・・・大英興業　埼玉県大里郡寄居町西ノ入

・南雲プロダクション・・・哲学堂スタジオ　中野区松が丘２丁目

・寿子が向かった蓼科の貸別荘・・・芦ノ湖キャンプ村　神奈川県足柄下郡箱根町箱根

実は寿子は、織原だけではなくもう一人にも復讐を果たしています。

ここでは伏せていますので、実際にDVDでチェックしてみてくださいね☆

元旦スペシャルだけをレンタルして見るのも楽しいですよー。

見応えがあるので、かなり「見た！！」という充実感あります。